建築設計・デザインの進め方

はじめに

出来るだけ明快に、分かりやすく専門知識を共有するよう努めています

「設計事務所は敷居が高い」
「どんなことをしてくれるのかわかりにくい」

相談に来られる方や家づくりワークショップに参加された方からよく伺う言葉です。建築設計事務所の仕事は多岐に渡ることが一因でしょう。ひとつずつ丁寧に進めていくと建物を建てるだけではなく、暮らし方や活動のあり方、将来の展望などの建物以外のことから始まり、敷地のことや構造、床材や建物、窓のことから取っ手の選び方まで本当にいろいろなことを考え決断していくことになります。建築家はその長い道のりのパートナーだと考えています。私たちはできるだけ丁寧に完成までの道のりを説明し、私たちの考え方を述べ、決断の助けとなるように務めます。
ここでは当事務所が取り組んでいる設計の流れを簡単にご説明します。敷地や条件によっても異なりますが、参考にしてください。カッコ内の期間は住宅設計時の目安です。

01.お問い合せ

01.お問い合せ お話しするだけでも、お気軽にご相談ください
お話しするだけでも、お気軽にご相談ください

最初に当事務所にて実際に会ってお話させていただきます。まずは、あなたの夢や構想を私たちにぶつけてください。
ご希望があればこちらから伺いますが、資料もお見せできるためできれば来訪をお願いしています。すでに敷地が決まっている場合は資料をお持ちいただければスムースです。
初回の打合せでは必要な事項をまとめた質問シートをご用意しておりますので、何を話していいのか分からないという方もご安心してお越しください。建築設計の専門家として、誠実にお応えいたします。

02.提案

02.提案 敷地を読み解いて提案させていただきます
敷地を読み解いて提案させていただきます

お話をして私たちをパートナーとして検討したいと思って頂けた場合は、続けてご要望や敷地、ご予算などを詳しくお伺いします。
その後に私たちが実際に現地を訪れて、敷地の状況や周辺環境、街並み、文化などを確認させていただきます。またその敷地や建物の種別ごとなどに指定されている関連法規を確認し、ご要望とその土地にふさわしい基本プランを作成し、提案させていただきます。(約1ヶ月)

03.契約

パートナーとして

私たちがご提案する基本プランにご納得いただき、計画を進めていきたいと思っていただけたら、パートナーにしていただきます。
具体的には、我々を名実ともにきちんとパートナーとしていただくために、設計監理契約を行っていただきます。設計・監理料の内訳は、主に次の4つから成り立っています。

①プラン検討・図面作成 ②確認申請図書作成 ③見積査定 ④工事監理
住宅の設計監理料は工事費の10%+確認申請等の手続料が基本になります。ただし規模や工事金額にもよりますので詳しくはご相談ください。

04.基本設計

04.基本設計 描いた夢を、実現に向けて作り上げていきます
描いた夢を、実現に向けて作り上げていきます

建物の骨格を決める大切な期間です。
打合せを重ねて図面・模型などで一緒に詳しく検討しながら、実際のプランを決定していきます。この段階では構造、設備の初期提案、敷地条件や関連法規の確認などを踏まえて法規的な役所事前協議も併せて行って進めます。
私たちは、この基本設計を最も大切な行程だと考えておりますので、期間も長めに取らせていただいております。(3ヶ月〜)

05.実施設計

05.実施設計 建物を作るための図面を描く
建物を作るための図面を描く

基本設計で決まった図面を元に、作り方や素材などの具体的な仕様を検討して決め、工事発注および工事費見積に必要な詳細な図面を作成します。(2ヶ月〜)

06.確認申請業務

建てるための法令手続き

確認申請図書を作成し、審査機関に提出します。
建築基準法や条例に適合しているか確認を受け、建築確認済証の発行を受けて初めて建築を建てることができます。社会から違法建築物を排除するための仕組みです。

07.施工業者の選定

選定の手助けとなる総合的なアドバイス

施工業者を選定していただき、お施主様と施工業者との間で「工事請負契約」を結んでいただきます。
まずは作成した実施設計図で、施工業者へ見積作成を依頼します。お施主様の方で希望する施工業者がない場合は、数社に見積を依頼します。どうしても見積金額が合わない場合は設計の変更などを行って希望に沿うように調整をします。
施工業者や工事担当者の能力によって建物の出来上がりは大きく違ってきます。施工業者から提出された見積書から、金額、期間、図面への理解度などを総合的に判断し、施工業者を選定される手助けを行います。

08. 工事監理

08. 工事監理 建物の完成まで全てを監理します
建物の完成まで全てを監理します

図面通りに建物が作られているか、工事を監理します。同時に仕上げ材や色の確認を行います。
随時現場におもむいて「図面通りにできているか」「工程に遅れはないか」「仕上げやミスはないか」など全ての進行をチェックします。建物が完成した後には最終確認を行い、お施主様にも検査していただきます。
建築確認検査機関による完了検査など各種検査を受け、確認済証を受領します。全てが終了すれば建物の引渡しです。

09.アフターフォロー

09.アフターフォロー 建物ができてからもパートナーです
建物ができてからもパートナーです

建物が完成してお引渡し後、約1年を目処に経年検査を行います。不具合や隠れていたミスがないか専門家の視点から確認します。この検査で見つかった不具合やミスはもちろん、1年間過ごして気になる点などを発見された場合も、どのように対応すべきかの検討を含めて真摯に対応させていただきます。
もちろん、10年後、20年後と建物のメンテナンスや破損、改修や増築などが必要になれば、建物のことを最も把握している我々にお任せください。