風景を生み出すランドスケープとしての建築

名張よさみ認定こども園増築

  • 2018
  • 学校・保育施設
  • 283.08㎡
  • 三重県名張市
2歳保育室はブルーのアクセントカラーが特徴。トップライトからやわらかい光が園児に降りかかる。2歳保育室はブルーのアクセントカラーが特徴。トップライトからやわらかい光が園児に降りかかる。増築に伴って運動場が小さくなる影響を抑え、既存園舎との回遊性とより立体的に遊べる場所となることを考えた、L字型の配置計画増築に伴って運動場が小さくなる影響を抑え、既存園舎との回遊性とより立体的に遊べる場所となることを考えた、L字型の配置計画外部の街路樹と一体化する屋上庭園外部の街路樹と一体化する屋上庭園レンガ敷き大階段、滑り台、土管が園児の心を掴む、建築の立体的遊具化。レンガ敷き大階段、滑り台、土管が園児の心を掴む、建築の立体的遊具化。屋上庭園を走りまわる園児たち。アクセントとなる棟屋から保育室に光がこぼれる屋上庭園を走りまわる園児たち。アクセントとなる棟屋から保育室に光がこぼれるボルダリング・土管で遊ぶ園児たち。園児たちがこの建築で過ごすことではじめて完成となるボルダリング・土管で遊ぶ園児たち。園児たちがこの建築で過ごすことではじめて完成となるナラフローリングの床とシナベニアの壁天井の自然素材を使い、天井高さを低く抑え、素材とスケール感を意識した0・1歳児保育室。ナラフローリングの床とシナベニアの壁天井の自然素材を使い、天井高さを低く抑え、素材とスケール感を意識した0・1歳児保育室。小さな体に小さな開口部。勝手に園児たちは居場所を見つけます。小さな体に小さな開口部。勝手に園児たちは居場所を見つけます。共用利用できるホール空間で歌う園児たち。杉板天井が特徴。共用利用できるホール空間で歌う園児たち。杉板天井が特徴。安全性と日当たりの良い0~2歳児専用のウッドデッキテラス。安全性と日当たりの良い0~2歳児専用のウッドデッキテラス。
風景を生み出すランドスケープとしての建築

名張よさみ幼稚園の敷地内に認定こども園の保育棟と厨房棟を増築する計画。
敷地の奥にはニュータウンへ向かう幹線道路があり、見事な街路樹が見られる。その緑を敷地に取り込むため、増築する建物は敷地の端に寄せて街路樹の足元にあるコンクリート擁壁を隠すように配置した。建物屋上は子供たちに「立体的な運動場」として開放し、増築に伴って運動場が小さくなる影響を抑え、より自由に考えて立体的に遊べる場所として設計した。また、今回の計画のために撤去せざるを得なかった遊具の代わりとして、滑り台や土管、クライミングを建物の一部に組み込んでいる。建物を遊具の一部として園児は早速走り回って利用してくれているようである。屋上へ登る大階段はレンガ貼、屋上の床を木デッキと自然素材を使用し、緑が見え開放的な空間を公園のような空間としている。
0−2歳の園児と3歳以上とでは子供達の動きが大きく違うため、0−2歳のための遊戯スペースを屋内・屋外それぞれに新設し、小さな子供たちも安心して遊べる居場所を確保し、求めに応じた配置・建築計画としている。
内部は家具も含めて木を用いた温かみのある空間とし、トップライトなど一部の壁には0−1歳は赤色を、2歳は青色をアクセントとして使用している。

名張よさみ認定こども園増築 建築データ

竣工
2018
所在地
三重県名張市
延床面積
283.08㎡
設計・監理
森本建築事務所
用途
認定こども園
構造
鉄骨造 地上1階
撮影
トロロスタジオ
受賞
三重県建築賞「濱口賞」
第13回キッズデザイン賞
掲載
KJ2018.12