K-HOUSE

敷地は約４０年前に造成されたニュータウンの高台にあり２区画分の広さを持つ。施主の写真館オーナーから下記２つの要望があった。
・高齢の母親と共に暮らせる住まいをつくること
・室内から大好きな車を見ながら生活がしたい
比較的ゆとりのある敷地を活かして街に対して威圧的にならないようにボリュームを分節配置し、その隙間を屋外・半屋外空間として利用し、開放的な空間を取り入れながら屋内での暮らしぶりが街に滲み出るようした。カメラのファインダーを覗くように注意深く配置された開口部から見える自然豊かな風景は、生活の中に入り込む。コートを回遊する先には屋根へとあがる螺旋階段がある。郊外の住宅地・その奥に広がる山並み・風景すべてを借景としてコートに取り込むことが郊外生活を楽しむひとつの解ではないかと考えた。
また、要望のあった２台のポルシェ・ミニカーを展示するギャラリーは、住居の様々なスペースから見られる回遊性のある開放的な計画としている。周辺に対しては既存擁壁を撤去し、道路に面する部分を全面法面緑化とすることで街路樹と呼応し、街に豊かさと良好な環境を提供している。

K-HOUSE 建築データ

竣工

2010

所在地

三重県名張市

延床面積

310㎡

設計・監理

森本雅史建築事務所＋森本建築事務所

用途

住宅

構造

木造（一部ＲＣ、Ｓ造）　地上２階

受賞

第30回三重県建築賞（住宅部門）知事賞

掲載

満点の家をつくりたい東海編２（建築ジャーナル）
ガレージのある家 vol23（ネコ・パブリッシング）