4つのユニットを持つ定員30名の児童養護施設の計画。様々な世代の子どもたちが集まって住まう「大きな家」をイメージして建物全体を一つの大屋根で覆っている。また巣立ったあとも節目には戻ってこられる場所となるよう、耐久性の高い材料とシンプルなデザインとすることで時間軸に耐えうる建築とした。
各ユニットの子供たちが集う交流スペースは、建物の勾配に合わせた天井として家のイメージを内部にも踏襲した。またここでは壁面に3種類のガラスブロックを使用している。外壁に面してはプライバシーの確保と、外からの柔らかな光を得るため2種類のガラスブロックを使いわけている。そのほかに各々の個性を育んでほしいという願いから、施設で暮らす子供たちと同数の30個の「カラーガラスブロック」を散りばめ、柔らかな空間に彩りを与えた。